丸紅
FY2027/3 1Q実績(2026/8/3開示)反映 / FY27予想ベース 実態純利益×PER SOTP
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基本情報
SOTPモデルについて:
丸紅は10のオペレーティング・セグメントを持つ総合商社です。
本モデルは各セグメントのFY27予想純利益(実態調整後)に対し、事業特性に応じたPER倍率を適用してセグメント別株主価値を算出します。
①BPS/PBRクロスチェック ②FVOCI評価差額の加算 ③銅価格・為替感応度分析 ④新自己株取得枠(1,000億円・4,000万株上限)の動的反映 ⑤配当利回りフロアとSOTPの統合ターゲット ⑥非資源比率に基づく動的ディスカウント・ガイダンス ⑦1Qセグメント進捗モニター(一過性フラグ付き)⑧市場含意ディスカウント逆算
①BPS/PBRクロスチェック ②FVOCI評価差額の加算 ③銅価格・為替感応度分析 ④新自己株取得枠(1,000億円・4,000万株上限)の動的反映 ⑤配当利回りフロアとSOTPの統合ターゲット ⑥非資源比率に基づく動的ディスカウント・ガイダンス ⑦1Qセグメント進捗モニター(一過性フラグ付き)⑧市場含意ディスカウント逆算
現在株価(円)
発行済株式数(億株)※総発行済
1Q末: 1,660,758,361株(変動なし)
現在の自己株式数(億株)
1Q末(6/30): 33,979,475株
追加取得見込み(億円)
新枠1,000億円(8/4〜27/3/31)満額想定
取得想定単価(円)
空欄=現在株価で概算
年間配当(円/株)
FY27予想: 115円 据置(累進配当)
商社割引(%)Conglomerate Disc.
推奨: 動的ガイダンス参照
BPS(円/株)1株当たり純資産
1Q末(6/30): 2,742.51円
自己株取得(2026/8/3 新枠決議)について:
旧枠(2026/5/1決議・600億円/2,000万株)は1Qでほぼ執行完了しました
(自己株式 2,236万株→3,398万株、取得額約600億円=CF計算書△600億円、平均取得単価約5,160円)。
2026年8月3日の取締役会で新たに総額1,000億円・4,000万株上限の自己株取得
(期間:2026/8/4〜2027/3/31、発行済の約2.5%)を決議(短信P.5・P.16 後発事象)。
本モデルは新枠を初期値として満額執行を想定し、株数上限4,000万株のキャップを自動適用します。
GC2027の株主還元総額は7,000億円→9,000億円へ拡大、投資枠も1.7兆円→1.95兆円へ増額されています。
保有上場株式等(FVOCI評価差額)
FVOCI評価差額(億円)1Q末
1Q末BS: 109,467百万円(前期末1,105億円)
加算率(%)時価の何%を加算
推奨: 50〜80%(税後・流動性割引)
FVOCI加算について:
丸紅はみずほリース等の上場株を含む金融資産を保有し、1Q末のFVOCI評価差額(公正価値測定金融資産の評価差額累計)は1,095億円(前期末比△10億円)です。
持分法適用投資からの収益はNI×PERで捕捉されますが、FVOCI区分の上場株保有から生じる未実現キャピタルゲインはNIに含まれないため、税効果・流動性ディスカウントを考慮した加算率を適用してセグメント価値に上乗せします。
ターゲット算出方式
配当利回りフロア統合モード:SOTPと利回りフロアの高い方を理論株価に採用
統合モードについて:
丸紅はGC2027(FY26-FY28)で累進配当を明言しています。配当利回り4.0%相当の株価は下値支持線として機能しますが、
現行株価水準(利回り2%台前半)では遠く、実質的な判定はSOTP側で行われます。
統合モードON時は、SOTPターゲットと利回りフロア価格の高い方を最終理論株価として採用します。
計算手法: 各セグメントの「実態純利益 × PER倍率」で株主価値を算出 → FVOCI加算 → 商社割引適用 → 理論株価算出。 純利益ベース評価のため、BS調整(ネット有利子負債控除)は行いません。 なお1Q末のネットDEレシオは0.46倍(前期末0.43倍)へ上昇していますが、これは配当支払・自己株取得・成長投資による計画的なレバレッジ活用(「株主還元後FCF黒字維持に必ずしも拘らない」方針)であり、NIベース評価の枠内で許容します。
PER倍率について: バフェット投資(Berkshire Hathaway)以降の商社リレーティング(Forward PER 13-17倍帯)を反映しつつ、 高品質セグメント(食料・アグリ、電力インフラ)には消費財・公益事業並みのプレミアムを設定しています。
計算手法: 各セグメントの「実態純利益 × PER倍率」で株主価値を算出 → FVOCI加算 → 商社割引適用 → 理論株価算出。 純利益ベース評価のため、BS調整(ネット有利子負債控除)は行いません。 なお1Q末のネットDEレシオは0.46倍(前期末0.43倍)へ上昇していますが、これは配当支払・自己株取得・成長投資による計画的なレバレッジ活用(「株主還元後FCF黒字維持に必ずしも拘らない」方針)であり、NIベース評価の枠内で許容します。
PER倍率について: バフェット投資(Berkshire Hathaway)以降の商社リレーティング(Forward PER 13-17倍帯)を反映しつつ、 高品質セグメント(食料・アグリ、電力インフラ)には消費財・公益事業並みのプレミアムを設定しています。
非資源セグメント — 実態純利益ベース(FY27予想)
ライフスタイル
衣料、パルプ、タイヤ、カーメンテナンス(B-Quik)、MXモバイリング等。FY26実績259億円→FY27予想350億円。1Q実績72億円(進捗20.6%・前年同期比+4億円)でやや低進捗、下期偏重の季節性を考慮。
実態純利益(億円)
PER 倍率(倍)
推奨: 14〜19倍(消費財・生活関連比較)
食料・アグリ
Helena(米国農業資材卸)、ウェルファムフーズ(鶏肉)、穀物、肥料、コーヒー等。FY26実績815億円→FY27予想880億円。1Q実績314億円(進捗35.7%)だが前年同期比△41億円:米国牛肉事業の悪化とコーヒー先物関連損益の反動。Helena・肥料卸は増益。
実態純利益(億円)
PER 倍率(倍)
推奨: 18〜24倍(食品・アグリ株比較・高品質プレミアム)
電力・インフラサービス
海外IPP(発電)、SmartestEnergy(電力卸売・小売)、水事業、FPSO。長期契約型安定収益。FY26実績546億円→FY27予想710億円。1Q実績293億円(進捗41.3%)は海外電力IPP事業投資の売却益(一過性)を含むため、実態進捗は見かけより低い点に注意。
実態純利益(億円)
PER 倍率(倍)
推奨: 20〜26倍(電力・インフラ・公益株比較)
金融・リース・不動産
Nowlake(米国中古車金融)、Wheels(フリート)、Aircastle(航空機リース)、みずほリース、不動産。FY26実績1,620億円は不動産統合評価益等の一過性を含む。FY27予想760億円が正常化レベル。1Q実績179億円(進捗23.6%):前年の貨車リース売却益反動・北米モビリティ減益、航空機リースは増益。
実態純利益(億円)
PER 倍率(倍)
推奨: 12〜16倍(金融・リース・REIT比較)
エアロスペース・モビリティ
航空機アフターマーケット・アセットトレード(DASI等)、船舶、建機。FY26実績478億円→FY27予想550億円。1Q実績228億円(進捗41.5%)はDASI社完全子会社化に伴う既存持分評価益(一過性)を含む。航空関連事業自体も増益。
実態純利益(億円)
PER 倍率(倍)
推奨: 14〜19倍(航空・船舶・産機比較)
情報ソリューション
丸紅I-DIGIO(IT・DX)、アルテリア・ネットワークス、丸紅ロジスティクス。FY26実績54億円→FY27予想70億円。1Q実績3億円(進捗4.3%)と大幅低進捗。案件計上の季節性はあるが下振れリスクに注意。
実態純利益(億円)
PER 倍率(倍)
推奨: 22〜28倍(IT・デジタル株比較)
次世代事業開発
医薬品販売事業(住友ファーマのアジア事業取得含む)、電子部品関連事業等。FY26実績196億円(負ののれん含む)→FY27予想140億円。1Q実績46億円(進捗32.9%):負ののれん反動を医薬品販売の増益で吸収。
実態純利益(億円)
PER 倍率(倍)
推奨: 18〜25倍(成長事業プレミアム)
次世代コーポレートディベロップメント
東南アジア・米国消費者関連ビジネス。投資フェーズで赤字。FY26実績△17億円→FY27予想△10億円。1Q実績△15億円で予想△10億円を既に超過。赤字幅の感応度に注意。
実態純利益(億円)
PER 倍率(倍)
赤字セグメント: 倍率は損失の資本化に使用
資源セグメント — 実態純利益ベース(FY27予想)
金属
チリ・センチネラ銅鉱山、豪州原料炭・鉄鉱石(ロイヒル15%)、伊藤忠丸紅鉄鋼(50%)。FY26実績1,343億円→FY27予想1,530億円。1Q実績420億円(進捗27.5%):商品価格上昇でチリ銅・豪州原料炭・アルミが増益、持分法益+97億円。銅価格前提$12,000/tは感応度で確認。
実態純利益(億円)
PER 倍率(倍)
推奨: 9〜13倍(資源メジャー・BHP・Rio比較)
エネルギー・化学品
LNG事業、石油・ガス開発(米国メキシコ湾等)、化学品トレード。FY26実績232億円→FY27予想420億円。1Q実績258億円(進捗61.4%)と大幅上振れペース:石油化学品取引・北米天然ガストレーディングの増益。トレーディング益の持続性は保守的に見るが上方修正余地が最も大きいセグメント。
実態純利益(億円)
PER 倍率(倍)
推奨: 7〜11倍(エネルギー株比較・市況割引)
全社調整(その他セグメント)
その他・全社調整(億円)
FY27予想+400→保守的に200にハイカット
調整PER(倍)
全社平均倍率で換算
参考: FY27見通し(億円)
開示値(業績予想)
「その他」の取扱い:
FY26実績は△77億円、FY27予想は+400億円。1Q実績は+66億円(単純年率264億円ペース)で、
FY27予想の+400億円にはやや届かないペース。持続可能性に保守的にみて200億円程度を初期値に維持。感応度表で△320〜+400の幅を確認できます。
FY27全社合計予想:純利益5,800億円(EPS 356.75円・据置)。 1Q全社実績1,864億円で進捗率32.1%(一過性除く実態純利益1,770億円ベースでは30.5%)。市場予想(QUICKコンセンサス1,671億円)を上回る着地。
FY27全社合計予想:純利益5,800億円(EPS 356.75円・据置)。 1Q全社実績1,864億円で進捗率32.1%(一過性除く実態純利益1,770億円ベースでは30.5%)。市場予想(QUICKコンセンサス1,671億円)を上回る着地。
感応度パラメータ(銅価格・為替)
銅LME基準価格($/t)
FY27前提: 12,000(FY26実績10,584)
銅±1000$/tの金属NI感応度(億円)
銅価格$1,000変動時の金属NI変動
USD/JPY基準レート
FY27前提: 150円
為替±10円の全社NI感応度(億円)
円安→増益方向(1Qも円安が押上げ)
感応度について:
銅価格感応度は金属セグメントのNIに直接適用。為替感応度は全社NIに按分して反映します。
いずれも線形近似であり、大幅な乖離時は非線形要因に留意してください。
1Qは商品市況の回復(銅等)と円安進行が増益に寄与しており、FY27前提(銅$12,000・USD/JPY 150円)は現況と概ね整合。前提から大きく外れる環境ではシナリオ分析を活用してください。
判定結果
―円
Blended PER
現在の配当利回り
―
総還元利回り(配当+自己株買)
―
利回り4.0%ライン(岩盤支持線)
―
| セグメント | 実態純利益 × PER | 株主価値(億円) | 構成比 |
|---|
セグメント価値合計(Sum of Parts) ―
FVOCI加算(保有上場株式等) ―
商社割引(▲) ―
株主価値(Equity Value) ―
FY27.3 1Q セグメント進捗モニター
1Q実績(2026/8/3開示)と入力中のFY27予想の対比。均等進捗の目安は25%。
全社1Q: 表面1,864億円(進捗32.1%)/実態1,770億円(同30.5%・前年同期比+38%)。一過性(電力IPP売却益・DASI既存持分評価益等)約94億円を含む点に注意。
| セグメント | 1Q実績(億円) | FY27予想(入力値) | 進捗率 | 一過性・特記 |
|---|
BPS / PBR クロスチェック
SOTPで算出した理論株価がBPS(1株当たり純資産)と整合するか検証。商社セクターのPBR実績帯はバフェット投資後の再評価により1.0〜2.5倍まで拡大。
BPS(1Q末 6/30)
―
暗黙PBR(理論株価÷BPS)
―
現在PBR(株価÷BPS)
―
PBR 1.5倍 株価
―
PBR 2.0倍 株価
―
PBR 2.5倍 株価
―
非資源比率 & Blended PER分析
セグメント構成比と加重平均PERの内訳。非資源比率が高いほどPERプレミアムの根拠が強まります。
| 分類 | 実態純利益(億円) | 価値合計(億円) | 利益構成比 | 加重平均PER |
|---|
金属セグメント 倍率シナリオ感応度
金属セグメント(銅・鉄鉱石・原料炭)の倍率変化による理論株価への影響。他セグメントは入力値固定。
| 金属 PER | セグメント価値(億円) | 理論株価(円) | 入力値との差 |
|---|
銅価格シナリオ感応度
LME銅価格の変動が金属セグメントNIに影響し、理論株価がどう変動するか。線形近似。
| 銅価格($/t) | 金属NI変動(億円) | 調整後理論株価(円) | 基準との差 |
|---|
為替シナリオ感応度
USD/JPYの変動が全社純利益に与える影響と理論株価の振れ幅。円安→増益方向。
| USD/JPY | 全社NI変動(億円) | 調整後理論株価(円) | 基準との差 |
|---|
「その他・全社調整」感応度
「その他」の設定値による理論株価への影響。FY26実績△77億円〜FY27予想+400億円までの幅を確認(1Q実績+66億円・年率264億円ペース)。
| その他(億円) | その他 × PER | 理論株価(円) | 入力値との差 |
|---|